1997年4月29日-5月2日 青森(野辺地-七戸-浅虫温泉-龍飛) 家族旅で現役最後の南部縦貫鉄道に会いに行く

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1997年のゴールデンウィーク 青森を旅した


辛い出来事があってそれを振り洗うための旅だった

当時、気持ちは鉄道から離れていたが、鉄道が載っていた雑誌をなんとなく買った


その本にはこの地の鉄道が掲載されていた


この鉄道はゴールデンウィーク後に廃止になるという

値段の高かったデジタルカメラを買いこの地を旅することを決めた

親父とおふくろが同行した3人旅だった

親と同伴だった長旅 行きは夜行列車のグリーン車を利用した

おやじは鉄道が大好きだった

だが経済的事情で大好きな急行や特急に乗ることが殆どできなかった

グリーン車のきっぷを買ったことは内緒にしておいた

旅の始まり

大宮駅にわたしたちが乗る夜行列車が入線 3人が並んでいった場所にグリーン車が停まる

車両のドア横に描いてある四つ葉のクローバーマークを見て え? という表情

面白かった 乗ることを躊躇しているおやじを後押しして車内に入れた

闇夜を走る夜行列車 グリーン車のある2つの席はとても楽しそうだ

親父はお酒を飲みながらおふくろに話をしている おふくろは駅弁を食べている

当時は親父と私はタバコを吸っていた

グリーン車は禁煙車両だったので時折喫煙ができる車両に行った

そこは寝台車両 デッキで2人タバコを吸いながら寝台車内の様子を見ていた

3人を載せた夜行列車は秋田紀伊湯で青森駅に到着

そこから南部縦貫鉄道に会いに行くため野辺地に向かう

青森発の普通電車が野辺地駅に到着

乗っている電車の車窓から南部縦貫鉄道野辺地駅は沢山の人で

賑わいを見せているのがわかった

正直これだけの人がいて列車に乗れるのか不安だった

この日はあまりの人の多さに臨時列車を出してくれた

お陰できっぷを買って列車に乗車することができた

南部縦貫鉄道野辺地駅のホームには可愛いレールバスが2両 そして沢山の人だかり

車内はラッシュ並みの混雑

座れず3人とも立っていたのだが 運良く最後尾運転台真後ろの特等席

そして走り出す 見た目の可愛さとは逆にものすごい力強さだった

走行中 鉄道マニアたちがあちこちから出てくる姿を見ておふくろは大笑い

車窓はとても楽しめた

終点七戸駅に到着 駅前は撮影会場となっていた

あまり興味のないおふくろは 早々と折り返し列車に乗ってしまう

おふくろを大好きな親父もつられて乗ってしまった

わたしも少し写真を撮ったあと 折返しの列車に乗った

行きとは違って帰りの車内は空いていたので3人とも座ることができた

野辺地に向かう折返し列車

着席していると行きの列車で体験した揺れや力強さはあまり感じられなかった

終点野辺地駅に到着 日は少し西に傾いていた

今日一日の終りが近づく野辺地駅

明日も今日と同じくらい混むのだろう ふと思った

その後 浅虫温泉に向かい温泉宿に泊まった

翌日 浅虫温泉に釣り堀があり3人で釣りを楽しんだ

アイナメを釣ったおやじは後々ずっと自慢げに話をしていた

浅虫温泉を離れ 竜飛海底駅見学のミニツアーに参加

青函トンネルの中にある駅で下車 貴重な体験をもらった

その日の夕方 再び夜行列車に乗った

今度は寝台車を利用した

そして帰路に就く

翌朝 南部縦貫鉄道への旅は終わった

あれから何年もたった

南部縦貫鉄道はその後少しだけ生き延びたと噂を聞いた

だが結局は廃線になってしまった

グリーン車の四つ葉のクローバーマークを見て驚き

アイナメを釣って自慢気に話をしていたおやじは

他界した

 

 

時間を止めることができる写真だけが

当時を思い出させてくれる


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